マニュアル › 19 困った時

CHAPTER 19

困った時

症状に合う節を選び、「確かめる」を上から順にたどります。

19.1この章の使い方

全体(SYSTEM MASTER・通信ポート)、行(INPUT・Internal OUT・OUTPUT ENABLE)、相手(送信元・受信先)の順に確かめます。最初に食い違いが見つかった所を直し、同じ順に信号が通るか確認します。

入力がなければ出力もない

本体は値を作りません。入力が一度も届いていない行は出力する値を持ちません。卓や Test Signal Tool からの受信を先に確かめます。

19.2信号が受信できない

受信状態を確かめる Studio
図 19-1受信状態を確かめる Studio
通信ポートを確かめる NIC 設定
図 19-2通信ポートを確かめる NIC 設定

症状: INPUT の受信表示が動かない。

確かめる:

  1. 卓や送信ツールが信号を出しているか、行の INPUT の方式(ArtNet/sACN)とユニバース番号が送信側と一致するかを見る。
  2. ⚙ → NIC 設定… の通常の NIC 1 欄で、今つながっている NIC が選ばれているかを見る。分離オプション ArtNet と sACN で NIC を分ける がオンなら、それぞれの欄を見る。
  3. フッターの ArtNet/LAN の IP 表示を見て、使うつもりの通信ポートの IP か確かめる。LAN ケーブルを抜いた後は特に確認する。NIC 一覧は Mac で (保存済 — 未検出)、Windows で (未接続) と表示されます。右下の 「指定 NIC 未接続({ips})— つながると自動で再開」 も見る。

直し方: INPUT の方式・番号を送信側に合わせる。LAN ケーブルが抜けていたら挿し直す。指定 NIC は再接続すると再起動なしで戻る。別の NIC を使う場合は NIC 設定で選び直す。受信表示が動くかをもう一度見る。

19.3送っているはずなのに届かない

症状: INPUT は動くが、受け取り側に値が届かない。

確かめる:

  1. 全体の SYSTEM MASTER が ACTIVEかを見る。
  2. その行の OUTPUT ENABLE が ON かを見る。
  3. Internal OUT の方式・ユニバース番号を、受け取り側の設定と照らす。ArtNet の Unicast なら宛先 IP も見る。
  4. sACN で同じユニバースにほかの送信元がいる場合は、Priority を確認する。

直し方: 停止している段を有効にし、出力先の方式・番号・宛先を合わせる。sACN で複数送信元がいるなら、どちらの値を使う設定かを Priority で確認する。行に入力値が一度も届いていなければ、まず 「19 困った時」の 19.2 に戻る。

19.4複数台で意図せず止まる

症状: 別のPCを稼働させると、このPCの出力が MUTED になる。

確かめる: 両機が同じ有効な Session に入り、Single Master Mode が ON かを見る。同じ Session の機体が稼働すると、このモードでは一方が自動で停止する。

直し方: まず Session と運用する出力担当を確認する。Single Master Mode の切替は SYSTEM MASTER パネル右側にある。複数台の同時出力が本当に必要な場合だけ、ON → OFF を1.5秒長押しで切り替える。OFF では同じユニバースを複数台が出す可能性があるので、行の出力先も確認する。OFF → ON はクリックで戻す。

19.5「既に起動中」のダイアログ

症状: 「DMX Work Studio は既に起動中です。」と出る。

確かめる: このPCでアプリの画面がもう開いていないか探す。1台のPCではアプリを1つだけ起動する前提。

直し方: 既存の画面を使う。画面が見えないときは、OS のアプリ一覧で動作中か確認し、実際に残っているアプリを終了してから起動し直す。

19.6別PCへ送信が通らない

別PCへ送信の相手一覧
図 19-3別PCへ送信の相手一覧
選択した NIC がつながっていない時の警告
図 19-4選択した NIC がつながっていない時の警告

症状: ⚙ → 別PCへ送信… で相手が見つからない、または送れない。

  1. 両PCが同じLANにつながり、互いに届く IP の範囲かを確認します。
  2. NIC 設定… で接続中の NIC を選びます。分離している時は sACN / General LAN 側を確認します。
  3. 相手側で DMX Work Studio が起動しているかを確認します。
  4. 送信先一覧の再検索ボタンで一覧を更新します。相手から応答がなければ、接続とファイアウォールも確認します。

直し方: 食い違いを直して再送します。指定 NIC の警告はケーブルを確認してから再検索し、相手の準備ができていない案内は相手側の起動から確かめます。

19.7ショウが見つからない・開けない

ショウを探す区分と Import の入口
図 19-5ショウを探す区分と Import の入口

症状: 保存したショウが一覧にない、または灰色で開けない。

確かめる: ショウ マネージャーの This PC/USB/Samples のどの区分を見ているか確認する。サンプルは読み取り専用。USB から Load したショウは、このPCへ取り込んで開く。

直し方: 区分を切り替えて探す。古い形式など一覧から開けないショウは Import…から選ぶ。Windows で実ファイルを確認する場合、現在の共通の置き場は C:\ProgramData\DMX Work Studio\shows\。旧版の保存場所をそのまま現行の保存先と見なさない。

19.8赤い衝突警告が出る

症状: INPUT の表示が赤く点滅する。

確かめる: 同じユニバースを複数の送信元が出していないかを見る。自機から出した値を別の行で受け直す折り返しも、受信元として見える。sACN なら送信元ごとの Priority も確認する。

直し方: 意図した折り返しか、意図しない重複かを信号の通り道で判断する。重複なら送信元またはユニバースの割り当てを見直す。折り返しの注意点は 「10 折り返し」の 10.5 も参照する。

19.9sACN が最初は届くのに数分で止まる

症状: sACN の値が最初は届くのに、しばらくすると更新されなくなる。止まるまでの時間はスイッチの機種しだいです。

確かめる: 受け取り側で値を見ながら、スイッチの IGMP スヌーピングが ON で、IGMP クエリアがいない構成になっていないか確認します。スイッチの機種で設定の細部は違います。

直し方: ネットワークの担当者とクエリアの設定を確認し、値が継続して届くか確かめます。アプリの JOIN 表示だけで到達を判断しません。仕組みは 「20 付録」の 20.5 を参照してください。

19.10ユニバースが多いとネットワーク全体が重くなる

症状: sACN のユニバースを増やすと、ネットワーク全体の負担が大きくなる。

確かめる: 使わない受信を申し込んでいないか、観測範囲を広げ過ぎていないかを確認します。スヌーピングを使わない構成では、信号が全ポートへ流れます。

直し方: 必要な受信と観測範囲へ絞り、スイッチの設定・構成をネットワーク担当者と確かめます。細部は機種で違います。「20 付録」の 20.5 を参照してください。

19.11診断ログを問い合わせに添える

⚙ → 診断ログ… を開くと、エラーや自動復旧の記録を確認できます。以前の起動分も 「前回までの記録(ログファイルから)」 の区切りの下に並びます。日本語 UI の列見出しは 「時刻」、閉じるボタンは 「閉じる」 です。

クリアを押すと、前回までの分を含めて一覧を空にできます。ログファイルは削除されず、diagnostic_log.cleared.txt という名前で直近 1 回分が残ります。

問い合わせる時は、⚙ → 診断ログ… → フォルダを開く で開いたフォルダを丸ごと zip にして送ってください。再起動しても記録は消えません。